高所での作業を専門に行う職人、それを鳶職人と呼びます。
そして彼らがおこなうのが鳶工事です。
取り扱うのはビルやマンション・プラントなど、
一般のお宅の足場を組み立てたり解体したりといった作業は足場職人がやっていますから、
鳶工事は2階・3階建て以上の高所ということとなります。
鳶工事を行う職人の中にも足場鳶に重量鳶・鉄骨鳶・橋梁鳶・機械鳶とさまざまなお仕事があって、
いろいろな現場で頑張ってくれているというわけです。
確かにさまざまな重機が作られ活躍していますが、機械でできる仕事には限りがあります。
そもそも現場のサイズ的に重機を入れられないなんてところも、
鳶工事をやる人たちの需要は無くならないというわけです。
鳶職の歴史
そんな鳶工事、すでに飛鳥時代には鳶職がいたとされる記述も残されています。
とにかく歴史の古い職業なのです。
江戸時代にも、冠婚葬祭や祭りで中心として活躍しています。
彼らが街を活気づかせ、そして守ってきたのです。
特に学歴や資格は必要ありません。
まずは見習いとしてどこかの鳶工事の現場に入り、少しずつ経験を積んでいくのです。
特有のファッションもかっこよく、正に手に職を付けてといった状態です。
鳶工事はまずは仮囲いを組んで鉄骨を組んでといったところから始まるので、
まず初めにやってくるのが鳶職人です。
建物が完成した暁には組んでいた鉄骨を解体していって、最後を見守るのも彼らなのです。
鳶工事を行うものたちがいなければ建設は始まらないし終わらない、そんなお仕事です。
鳶職人になるのに必要な能力
鳶工事というと建物の設計を思い浮かべる方も多いでしょうが、
実はイベント会場の設営・舞台ステージの組み立てといったものも含まれます。
とにかく体力勝負、人手が不足する中で海外からの若手職人さんもたくさんいます。
ただ体力や筋力だけがあれば良いと言ったものでもなく、
順序良く段取りよくおこなわないと他の作業の邪魔となったり本人も周りも危険に晒されることとなるのです。
大切な資材が傷ついたりといったことも、頭脳も必要となる作業です。
高所ゆえにちょっとした油断が命取りになります。
集中力もなければなりません。
重たい資材を扱うのですからたった一人で出来るわけもなし、チームワークも必要です。
鳶職人といえばのあの服装
江戸の華型だった鳶職人、簡単な職業ではないことは確かです。
それに鳶工事がなければ我々の生活は成り立たないのです。
ところで鳶工事をおこなう現場で見られるあの独特の服装、
ダボダボだけれどもひざ下はすっきりと締まっていてといったズボンはニッカポッカと言います。
危険な高所でも動きやすくダボダボ部分があることで怪我からも回避されます。
工事現場でもお馴染みとなっていますが、決してファッションだけでなくちゃんと意味があるのです。
まとめ
大変なお仕事ながらまずは見習いから入り、
そこから上を目指すにはやはり経験だけでなく資格も必要となってくるわけで、他の職業と似通っているのです。
玉掛けに足場・鉄骨とこの3つの資格は持っておくこと、
これらの資格を取得することでさまざまな現場でのお仕事内容がグレードアップします。
知識だけでなく経験もないとまず取得できない資格ばかりです。
資格取得も目指し、働きながら経験をどんどん積んでいくことが求められるでしょう。