「プラント配管工事ってどんな工事なんだろう」
「プラント配管工事で注意することはある?」
専門性が高い分野であり、施工に施工に高度な技術を必要とするプラント配管工事。施工に関わる方でなければ、あまり聞きなじみのない言葉かもしれません。
この記事では、施工のプロが「プラント配管工事の種類や特徴」についてわかりやすく解説します。
不安がない状態で配管工事が行えるよう、ぜひ参考にしてください。
プラント配管工事とは
プラント配管とは化学工場や食品工場、製鉄所などのさまざまな工場で使用される配管であり、それを取り付ける工事が「プラント配管工事」です。
プラント配管内は、薬品や危険な流体など人体に有害なものや環境を汚染する可能性があるものなど、さまざまな物質が流れます。さらに、ただ流せばいいわけではなく、必要な圧力や流速、温度などを維持しつつ運ぶ必要があります。
また、外に漏れると危険な物質を流す場合もあるので、プラント配管工事には高度な技術や施工の緻密さが欠かせません。
家屋や小規模な建物にも、水道管やガス管などの一般的な配管が設置されますが、プラント配管はこれらとは別物です。プラント配管工は、まさに配管工事のプロフェッショナルといえるでしょう。
プラント配管工事の5つの種類
工場などのさまざまな物質を扱う施設にあるプラントでは、用途に応じたさまざまな配管が使用されます。ここからは、プラント配管工事の種類と特徴について解説します。
1.水配管工事
飲料水や設備で使用する雑用水、熱源水、排水などを運ぶ配管の施工が「水配管工事」です。工場では大量の工業用水を使用することが多く、その量に見合った配管を用意する必要があります。
また、配管内で乱流が発生すると摩耗・腐食の原因となるため、腐食対策も欠かせません。
2.蒸気配管工事
蒸気を運ぶための配管を整備する施工を「蒸気配管工事」といいます。蒸気は主に「加熱・加湿用」と「動力用」に分けることができ、温度・圧力・乾き度・流速などさまざまな要素に最適な状態でなくてはいけません。
耐えられる圧力や温度が適切でなければ、エネルギーの無駄が生じてしまいます。特に、高温高圧の蒸気を運ぶ場合は、高い温度や圧力に耐えられる配管が必要です。
3.空気配管工事
空気を運ぶための配管を整備する施工を「空気配管工事」といいます。工場などで使用する作業用空気や機械制御用空気などを運ぶケースが多いです。
空気といってもただの風ではなく、蒸気配管と同様に、流速や圧力などを考慮した配管選択や設計が必須です。
4.薬品配管工事
薬品を運ぶための配管を整備する施工が「薬品配管工事」です。工場によっては塩酸や水酸化ナトリウム、消火薬剤などの危険性のある物質を運びます。
薬品の性質はさまざまなので、それに適した配管を選択しなければなりません。毒性や腐食性のあるものなど、危険性の高い物質を流す可能性が高いので、配管から漏れ出ることがないよう緻密な設計が必要です。
5.燃料配管工事
燃料を運ぶための配管を整備する施工を「燃料配管工事」といいます。配管を通る物質の多くは工場設備を稼働させるための、ガスや重油、軽油などです。
どの物質も可燃性が高く、施工中に不備があると火災や爆発の可能性も少なくありません。そのため、正確な漏洩対策が必要です。
プラント配管工事の注意点とは
プラント配管の施工工事は、ただ設置すればいいわけではありません。
最も注意しなければいけないのは、使用用途に応じた材質や形状の配管を選ぶことです。また、配管設置後にトラブルが発生することもあるため、定期的なメンテナンスを実施する必要があります。
プラント配管の耐用年数は種類により異なりますが、概ね10~15年です。配管の耐用年数が近づいてきたら、早期の段階で専門とする施工業者に点検を依頼するとよいでしょう。
まとめ
この記事では、プラント配管工事の種類や特徴、注意点などについて詳しく説明しました。
プラント配管工事の主な種類は以下の5つです。
- ①水配管工事
- ②蒸気配管工事
- ③空気配管工事
- ④薬品配管工事
- ⑤燃料配管工事
プラント配管工事は、高度な知識や技術を必要とします。また、施工後は定期的な点検やメンテナンスを実施し、トラブルが発生しないよう注意しましょう。
当社は、プラント配管工として専門性の高い配管工事を行っております。プラント配管工事に関してお悩みの際には、ぜひお気軽にご相談ください。