工場やビル、商業施設などには必ず配管が必要になります。
それを使用しなければ一般家庭でいえば、水道が使えません。
ガスが使えません。
だからこそ配管は設置しなければなりません。
配管は中が空洞です。そこに液体や気体、エネルギーなどの流体を送っています。
工場なら、汚れた空気を室外に排出させたり、汚水を流したりする配管を設置します。
配管と一口にいっても一種類ではありません。
ここでは、プラント配管について解説したいと思います。プラント配管がどんなふうに使用されているのかが理解できると思いますよ!
プラント配管について
配管の種類として工場で必要になるのがプラント配管です。
化学工場、食品工場、製鉄所などに設置する配管です。
一般住宅の場合には、水やガス、空気などが配管を通るので、設置も難しくはないといいます。
また、管材の種類の選定もある程度決まっているため、容易に設置が可能だともいいます。
しかし、プラント配管は工場で使われる種類です。
熱湯、ガス、液体、汚水、それぞれの流体に適した種類が数多くあります。
工場と一口にいっても製造するモノは違うため、種類を選ぶ必要があります。
また、工場内のレイアウトも各工場によって異なります。
それに合わせてプラント配管の設計を考える必要があります。
管材の質、寸法、ポンプを取り入れるなど、精密な計算が必要になります。
さらに、工場には圧力計や温度計など、さまざまな機器も設置されています。
プラント配管工事は、空調工事や消防配管工事、給排水衛生工事などとは別とした扱われ方がされています。
このように、一般家庭の配管設置とは違い、設計、設置方法、工事などは高い専門性が求められています。
プラント配管作りについて
さまざまな流体を流すプラント配管は、工場によってオリジナルの製作です。
作り方を見れば作れるものでもありません。
より深く配管を理解するためにプラント配管の作り方を知るのは良い事ですが、今回は省略した紹介だけを行っておきます。
プラント配管の作り方は主に3種類です。
シームレス管
継ぎ目がない鋼管です。
溶接鋼管
スタンダードな作り方をする配管で、平版を筒になるように折り曲げ、溶接をして繋げます。
スパイラル接手
すでに完成している配管です。設置する場所に合わせて切断する作り方です。
また、配管はつなぎ合わせて敷設するのが一般的なのですが、箇所によっては溶接ができないところもあります。その際は、継手といった作業を行ってから設置します。
豊富な知識と経験が必要
プラント配管は、熱湯、ガス、薬品、液体などの流体を送り出します。
なので、この流体ごとに適したパイプや継手を組み合わせる必要になります。
また、先に挙げたように、圧力計、温度計などの機器も設置されています。
配管の種類の見極めには、専門性が必要不可欠です。
豊富な知識と経験のある業者に委託することになります。
一般家庭で取り扱う配管業者では取り扱いが難しいため、専門家に依頼をします。
プラント配管のメンテナンスについて
プラント配管には、配管内部の腐食や汚れの付着が早い種類もあります。
これを放置すると、管断面が閉そくや縮小をして劣化が早まってしまいます。
プラント配管のメンテナンスは、電気、ガス、水道などのライフラインを安定して供給するために必要です。
特に、配管の腐食は大きな問題です。
そのため、配管の材料、施工、メンテナンスを通して総合的な防食技術を駆使しなければなりません。
腐食といっても、水が関与する腐食もあれば、水が関与しない腐食もあります。
また、全面が腐食したり、局部・損傷を伴う局部腐食などもあります。
だからこそ、メンテナンス時期には専門業者に依頼をして、適したメンテナンスを行い、常に安心、安全性を管理しておくことが必要になります。