パイプを整然と接続して効率よく施工される配管工事、この配管工事と一言で言っても非常に多くの工事が存在します。
今回紹介するプラント配管工事も数多くある配管工事のうちの一つです。
このプラント配管工事について、その意味や役割、種類を紹介します。
この記事を読めばプラント配管講義の仕事内容や工場にあるプラント配管の意味が分かります。
プラント配管工事とはどのような内容？
プラント配管工事はプラント配管を施行する工事です。
この工事について、まずプラント配管の意味を解説していきましょう。
プラント配管とは化学工場を始め様々な工場、鉄工所といった事業所で使用される配管全てを意味します。
つまり、工場で使用される配管はすべてプラント配管という意味です。
この配管工事を行うプラント配管工事は、単に配管だけを設置するのではありません。
工場には圧力計や温度計、流量計、レジューサー、配管系統の弁などの機器や設備が設置されているため、これらの設置に必要な工事も行います。
さらに配管を通す物質は水や空気、空調だけでなく有毒物質や高温な物質という場合も珍しくありません。
場所によっては内容物に放射性物質を含んだものを通すプラント配管工事も存在します。
このように漏れ出すと生命を脅かすような物質を通すこともあることからプラント配管工事の仕事は正確な施工技術と高い専門性が要求されます。
プラント配管の種類や注意点を紹介！
プラント配管の種類には液体配管、気体配管、意外なところでは粉体配管が挙げられます。
液体配管は、プラントで必要な液体を通す配管です。
さらに水配管と油配管に分けられています。
水配管は、飲料水や雑用水、そして熱を帯びた熱源水などを流体として通しています。
一方、油配管は文字通り油を通す配管になりますが、化学物質などを含んだものも含まれます。
この液体配管は、施工時に管を極力短くして温度などが変化しにくくする設計施工が求められる配管です。
さらに勾配にも注意して空気だまりつくらないような工夫も求められます。
やむなく空気だまりができる部分は空気便などを設置するなど工夫が求められる配管でもあります。
さらに環境によっては凍結なども発生するため、配管破損を回避する工夫も必要です。
気体配管は、冷媒、特殊ガス、燃料ガスといったもののほか、上記や空気、圧縮空気などの気体を流体として通す配管です。
この配管工事は機器をつなぐプロセス配管医療用ガスの配管、そして真空状態を作る真空配管といった配管も工事対象です。
このプラント配管工事で重要な意味を持つのはパイプ径といえます。
配管口径と呼ばれるこのサイズは、適切なサイズでプラント配管を行わないと管内の圧力や温度変化の原因となります。
また、冷媒や蒸気を通すプラント配管は、保温工事を実施して流体の熱損失を防ぐことも重要です。
粉体配管は、粉を流体とするプラント配管です。
小麦粉などを通すこの配管は、吸引配管方式と圧送配管方式に分かれます。
この配管では平滑な配管の選択や曲がりの少ない設計が求められます。
プラント配管を誤ることで、粉体のつまりが発生するため、設計が重要なプラント配管工事です。
主に食品会社の工場でみられる配管ですが、化学工場や薬品工場でも生産する製品によって、必要とされる配管です。
このため、施工する配管工も度々携わることが多いタイプといえるでしょう。
まとめ
各事業所で設置されるプラント配管工事は、施工内容や流体となる物質で工事の意味が異なってきます。
こういった配慮を行うことによって適切なプラント配管が実現でき、スムーズな工場の操業が可能となります。
そう言った意味で、工場にはなくてはならない工事がプラント配管工事といえるでしょう。
